File2.インストラクター彼(1)
File2.インストラクター彼
顔面 ★★★★⭐︎ 目鼻立ちハッキリイケメン
身長 ★★★★⭐︎ 176cm
学歴 ★★⭐︎⭐︎⭐︎ 専門卒
年収 ★★⭐︎⭐︎⭐︎
これまで、声をかけてくれるといったら
① どこぞのヤンキー
② 身の程を知ってほしいおじん
③ 扱い間違えると危ないタイプ
このどれかだった。
そのため、外見の整った
インストラクター彼(以下イン彼)から
声をかけられた時は大層心が踊った。
目がパッチリな中性的な雰囲気で
世間一般が言うところのイケメン!
そして職業スポーツインストラクター。
鍛えられた肉体美に圧倒される。
細マッチョ。
真の細マッチョであった。
そんなイン彼からアドレスを渡され
単純なワイは即連絡^^ひょいひょい
イン彼「声が可愛い」
イン彼「こんな可愛い子おるんやなって思った」
イン彼「ワイちゃん、スタイルええな」
イン彼はとにかく褒めてくれた。
承認欲求満たされホクホクなワイ。^^
連絡を取り合うようになり
ショッピングをしたり夜景を見たりと、
デートを繰り返して、付き合うことに。
ある日、イン彼の家に
初めてお邪魔することとなる。
イン彼ハウスは、清潔感ありまくりで
地味すぎないナチュラルな色使いのインテリア
観葉植物に、間接照明。
女子ウケ良さそう〜。と思いながら
「すご〜い!」とリアクションするワイ。
すると、
新しい歯ブラシをワイに差し出し
イン彼「これからこれ使ってな!」
と、おニューな歯ブラシを用意しててくれたのだ。
なんて気の利くイン彼!とテンション上がる。
ワイ「じゃあご飯つくるね〜^^///」
ハイテンションのままキッチンへ
?!
カフェのような皿の数々が。
イン彼「俺、食器好きなんよね〜」
?!?
棚に並ぶシャレた瓶の調味料の数々が。
パセリ、ナツメッグ、バジル、シナモン、ターメリック、コリアンダー、ローズマリー…などなど多彩
詳しくないせいで覚えてるのだけでこれくらい
ワイ「す、すごい調味料だね^^ 使うの?これ全部。」
イン彼「元カノが料理趣味やってん〜!」
もしかして…
!!!!
洗面台に並ぶ女性用スキンケアの数々が。
ワイ「これ、誰の?^^」
イン彼「俺が使ってるねん!お肌乾燥するやろ〜」
ワイ「こんなス●サイとか使ってるんだね〜!スゴーイ^^(棒読み)」
イン彼「ほら、メンズ用は刺激強いやん?」
も、もしかして…!
お風呂場を覗き込むワイ
いい香りのする女性用シャンプーやトリートメントが。
目に飛び込んできたピンクいマシ●リが、今も脳裏に焼き付いている
察した。
これ、「元」じゃないな?…
この日発見したアイテムの数々は、
「過去」のものでは無く、現在も進行している生々しさを感じるものだった。
ワイの脳内ではこの、
他の女の子が置いていったであろう匂わせアイテムたちがイキイキと舞い踊っていたのだ。
半狂乱状態でイン彼の家のありとあらゆる引き出しを探る。
ワイ 引き出しバサッ
?!?!?!?!
ぱっと見て10本近くはある
新しい歯ブラシのストック発見。
え…これさっき一本くれたやつ…
恐ろしくてそれ以上は聞けず
そのまま無言でイン彼の家を飛び出した。
つづく